米政府、イラン革命防衛隊「アルコッズ部隊」をテロ支援組織に指定―新たな追加制裁発動
WASHINGTON (Reuters) - The United States on Thursday dubbed Iran's Revolutionary Guard Corps a proliferater of weapons of mass destruction and imposed sanctions on its Qods force, ratcheting up pressure on Tehran to abandon its nuclear program.
In total, Washington imposed sanctions on more than 20 Iranian companies, major banks and individuals as well as the defense ministry in a bid to force Tehran to stop uranium enrichment and curb its "terrorist" activities.
"Today, Secretary Paulson and I are announcing several new steps to increase the costs to Iran of its irresponsible behavior," said Secretary of State Condoleezza Rice, who made the announcement alongside Treasury Secretary Henry Paulson.
米国のライス国務長官とポールソン財務長官は25日、記者会見し、3軍から独立し「イスラム革命の擁護者」としての特別な権限・任務を持つイラン革命防衛隊を大量破壊兵器の拡散に関与している組織として指定、その中核部隊である「アルコッズ部隊」(エルサレム部隊)をテロ支援組織に指定した。米国が主権国家の軍を、その一部とはいえテロ支援組織に指定したのはこれが初めて。
また、ライス、ポールソン両長官は、イランのウラン濃縮活動と「テロリスト」活動を停止させるため、イランの20以上の企業、銀行、個人のほか同国の国防省も制裁対象に指定。
米上院は9月26日、イラン革命防衛隊を「指定テロ組織」と認定するよう国務省に求める決議を採択していた。今回の追加制裁措置は、イラン革命防衛隊を「指定テロ組織」に指定するものではないが、革命防衛隊を総体として大量破壊兵器の拡散に関与している組織とし、「アルコッズ部隊」自体は「テロ支援組織」とした。イラン側が総反発することは避けられない。米、イラン両国は明確に危険水域に突入したといえる。
ロシアは、ブシェール原発建設でイランと協力関係にあり、核開発問題をめぐりイランを追い詰めるものだと米国の追加制裁措置を厳しく批判。プーチン大統領は、リスボンで「新たな制裁措置で脅し、イランを追い詰めて状況を悪化させる必要があるのか」と述べた。
イラン外務省の報道官は「わが国とわが国の合法機関に対する米国の敵対政策は、国際法規違反で無価値だ。そのような政策はこれまでいつも失敗している」と述べた。
イラン国民議会は9月29日、米中央情報局(CIA)と米軍を「テロ組織」と規定する決議を採択済み。
革命防衛隊は総兵力12万人以上を擁するイランの軍事組織ではあるが、正規軍ではない。正規軍を超越するイスラム革命の守護者であり、革命の敵を抹殺する任にある。イラン正規軍は、革命防衛隊の厳しい監視下にある。故ホメイニ師がパリ亡命から戻った1979年初め、同師の身辺警護に就いたイスラム神学生らがつくり上げてきた。ホメイニ師の「私兵」だった。
当時のイラン正規軍は、パーレビ国王の警護に当たった国王親衛隊を頂点とする陸海空の3軍。これを打破し、革命を成就させる上で、革命防衛隊は「反パーレビ派」の要の1つとして重要な役割を果たす。が、本当の真価は、革命成就後に発揮される。イスラム革命の敵粛清においてだ。自由主義者、共産主義者、クルド人など少数派の民族主義者を次々と葬り去り、ホメイニ体制を盤石のものとする。「パサダラン=革命防衛隊」はイラン革命の恐怖政治を体現している。イラン・イラク戦争でも最前線に立った。
ともかく、その影響力は軍事面のみならず同国の経済界や政界にも及んでおり、数十億ドルに及ぶ国内インフラ建設の受注などにも成功している。2006年には、イラン南部サウスパルス(South Pars)にある国内最大のガス田に関するガスパイプライン建設(20億ドル)、さらにパキスタンへのパイプライン建設(13億ドル)などの受注に成功した。
革命防衛隊はイラン政界でも中心的な存在だ。アフマディネジャド大統領は同軍の出身で、2005年の就任以来、同政権の重要ポストには革命防衛隊出身者が抜擢されている。イラン核疑惑に関しても、革命防衛隊は激しく反発する。「イラン革命の宿敵が、ペルシャ湾内でイラン国境に向けた軍事的挑発行動を行うならば、ペルシャ湾は地獄と化すだろう」と米国の先制攻撃の可能性を牽制している。
イラン革命防衛隊
