2008年4月アーカイブ
史上まれにみる混迷・長期化の途にある米大統領選民主党候補指名争いは22日、クリントン候補が事前の予想通りオバマ候補をペンシルベニア州予備選で下して勝利。11月4日の本選に向けた大統領選キャンペーンはいよいよ終盤戦にもつれ込んだ。両候補のペンシルベニア州予備選における差は10ポイント以上。クリントン候補は同日、「身を引けと言う者もいるが絶対諦めない」と撤退観測を断固退けた。
ただ、「即時撤退」につながりかねない数ポイントの小差での勝利や敗北といった最悪の事態は回避できたものの、10ポイント程度の差の勝利では、オバマ候補優位の流れを覆すには不十分。クリントン氏は、6月3日までの残る7州の予備選で平均約20ポイントの差で大勝しなければ、代議員獲得数でオバマ氏と並ぶのは難しい。
なぜ、クリントン候補はかくも頑張るのか。保守系のFOXテレビは25日、同候補が執拗にオバマ候補に食い下がるのは、2012年の米大統領選に向けての出馬を既に決意しているからだとのうがった観測報道を行った。オバマ候補へのネガティブキャンペーンを執拗に展開し、本選で共和党のマケイン候補に勝たせ、「やはり共和党に勝てる候補は実績のある著名民主党政治家でなければだめ」という雰囲気を醸し出す。そして次回の12年大統領選での勝利を導き出すというものそれ。
「マケインに勝てる候補を」という民主党首脳陣に願いは、クリントン、オバマ両候補の泥沼の戦いが終盤戦にもつれ込んだことで、次第に危うくなってきている。両候補とも、互いの揚げ足取りばかりで、マケイン候補との内外諸政策の違いを訴えるまでにはとても至っていない。イラクからの米軍撤退早期実現といっても、具体的な道筋は全く見えていないのが実情だ。人気取り、揚げ足取りに終始するキャンペーンでは、世界最強国家の国家元首という地位が泣くというものだ。
優位に立っているオバマ候補にしてもペンシルベニアをはじめ、カリフォルニア、ニューヨーク、オハイオといった大規模州で軒並み敗れており、本選でマケイン候補に勝利できるか懸念する声も少なくない。民主党予備選と異なり本選では最多得票した候補がその州の代議員を総どりする。大規模州で弱いと致命的だ。
また、ペンシルベニア州の出口調査では、クリントン候補に投票した人の約20%、オバマ候補に投票した人の15%が「自分の支持候補が党指名を得られなければ、本選では共和党に投票する」と答えるなど、党内の亀裂が深まりつつあるのも見逃せない。
こうした中、ディーン民主党全国委員長は、態度を鮮明にしていない特別代議員(いわゆるスパー代議員)約300人に対し、6月末までに両候補のどちらかを支持表明するよう要請を開始したとされる。ただ、「勝ち馬」に乗ろうとする特別代議員の皮算用を覆すまでには至らず、結局のところ「指名の見込みのない候補が居座り、本命が力を落としていく最悪の展開」に陥る可能性も少なくない。
次の焦点は5月6日のインディアナ州予備選。この予備選に関する世論調査が25日、一斉に発表されたが、相変わらずクリントン候補とオバマ候補が激しく競り合う展開。同じ日に実施されるノースカロライナ州ではオバマ候補が優位だ。ペンシルベニア州予備選を制したクリントン候補にとっては「インディアナ決戦」が生き残りをかけた最後の正念場になる。
地元紙インディアナポリス・スターによると、オバマ候補41%、クリントン候補38%、アメリカン・リサーチの調査ではクリントン候補50%、オバマ氏候補45%と接戦。別の世論調査を合わせた平均でも、両氏とも45%で拮抗。インディアナ州は中西部の中規模州で、西側に隣接するシカゴ市(イリノイ州)はオバマ氏の地元。白人人口が86%を占め、総合的にはクリントン氏に有利な地盤とされる。
一方、黒人人口が2割を超すノースカロライナ州では10―20ポイント差でオバマ候補がリードしてきたが、ペンシルベニア州予備選直前にクリントン候補が9ポイントまで差を縮めている。
米大統領選As of Tuesday, April 22, 2008, at least 4,044 members of the U.S. military have died since the beginning of the Iraq war in March 2003, according to an Associated Press count. The figure includes eight military civilians. At least 3,299 died as a result of hostile action, according to the military's numbers.
The AP count matches the Defense Department's tally, last updated Tuesday at 10 a.m. EDT.
The British military has reported 176 deaths; Italy, 33; Ukraine, 18; Poland, 21; Bulgaria, 13; Spain, 11; Denmark, seven; El Salvador, five; Slovakia, four; Latvia, three; Estonia, Netherlands, Thailand, Romania, two each; and Australia, Hungary, Kazakhstan, South Korea, one death each.
AP通信が報じたところによると、2003年3月にイラク戦争が始まって以来の米軍の戦死者が22日で4044人となった。APの独自集計によるもので、この中には8人の民間人軍属が含まれている。少なくとも3299人が敵対行動による戦死。
その他有志国連合の戦死者数は次の通り。
- 英軍 176人
- イタリア軍 33人
- ウクライナ軍 18人
- ポーランド軍 21人
- ブルガリア軍 13人
- スペイン軍 11人
- デンマーク軍 7人
- エルサルバドル軍 5人
- スロバキア軍 4人
- ラトビア軍 3人
- エストニア軍、オランダ軍、タイ軍、ルーマニア軍 各2人
- オーストラリア軍、ハンガリー軍、カザフスタン軍、韓国軍 各1人
「軍事情報革命」(RMA)の成果を引っさげての米国の動きは、19世紀末から20世紀初頭の政治力学の観点からすれば、帝国主義そのもののようにみえる。女性問題で世銀総裁の座を棒に振った当時のウルフォウィッツ米国防副長官は2003年6月18日、米下院軍事委員会で証言し、朝鮮半島に万が一の事態が発生した場合、沖縄に駐留している米海兵隊は2日で現地に展開することができると言明した。
朝鮮半島有事の際の在沖縄米海兵隊の現地展開は、これまで約10日かかるとされていたが、RMAを駆使する軍事力の運用・展開で、「飛躍的な進歩を遂げた攻撃力」を保持しながらの2日での海兵隊現地展開・即応態勢が既に整っていることを証言したものである。 国防総省などの資料によると、世界に展開する米軍の主な配置は次のようになっている。
- 日本 約4万人が駐留。このうち沖縄には海兵隊を中心に約2万5000人。
- 韓国 約3万7000人が駐留。最新兵器導入に伴い、第2歩兵師団が後方に移転へ。
- アフガン、ウズベキスタン、タジキスタンなど 駐留長期化へ。
- カタール、クウェート 駐留増強へ。
- サウジ 約1万5000人が駐留。2003年夏までには撤退へ。
- イラク 約14万6000人が駐留。駐留長期化へ。
- トルコ 約3000人が駐留。大部分が撤退へ。
- ポーランド、ルーマニア、ブルガリア 新基地建設へ。
- ドイツ 約7万人が駐留。大部分を東欧などに移転へ。
ともかくも、ブッシュ政権は、少数でも効果的な軍事力を狙って、駐留米軍の世界的な再編成を実行中だったことが分かる。ポスト・ブッシュがクリントンかオバマか、それともマケインなのか、現時点ではあまりに不透明だが、次期米政権も、このRMAの成果を国際政治に投影させるであろうことは間違いない。
では、01年9月11日の同時多発テロに直面し、「これは戦争だ」と言い切ったブッシュ大統領、そして同大統領の政権中枢を担う政治家たちにとって、「戦争」とは何なのか。米国精神=米国市民宗教によって補強された彼らの「戦争」を考察してみよう。19世紀に大著「戦争論」を著したプロイセンのクラウゼビッツ(Carl Phillip Gottfried von Clausewitz)によると、戦争を支配する要素は、1)国民の憎悪などの感情2)軍の戦争を遂行する上での能力・創造力3)政府の理性―の3点。第3点目が、有名な「政治の継続としての軍事」である。
この観点からすると、同時多発テロは、米国にとって最大級の悲劇であったのと同時に、「天佑」でもあった。米国民のテロおよびテロリストを支援し、かくまう者に対する憎悪は極限にまで達するとともに、湾岸戦争の実戦で培ったRMAにより、米軍の戦争遂行能力は倍増。
"I can hear you. The rest of the world hears you. And the people who knocked these buildings down will hear all of us soon."
「あなたの声は聞こえている。世界中の人々にあなたの声は聞こえている。そして、これらのビルを倒した者たちも、遠からずわれわれ全員の声を聞くことになるだろう」―というブッシュ大統領の約束は、「政治の継続としての軍事」という要素を、まさに包含するものだったからだ。
米国は対英独立戦争以来、数々の戦争を経験してきたが、1991年に実施されたギャラップ世論調査によると、「正しい戦争」、すなわち「正戦」(just war)とみなす米国民の割合は、独立戦争で75%、南北戦争で70%、第1次大戦で76%、第2次大戦で89%、朝鮮戦争で49%、ベトナム戦争で25%、湾岸戦争で74%―という結果になった。
同世論調査の提示した「正戦」の定義は、1)軍事行動を取ることによって得られる利益が、その原因となった危害の程度を明確に上回っていなければならない2)非戦闘員の殺傷をできる限り回避しなければならない3)軍事行動は最後の手段として使われねばならない4)軍事行動は成功する可能性が高くなければならない5)軍事行動は責任ある権威に裏打ちされていなければならない6)軍事行動を取るべき道徳的理由がなければならない―の6点。
善悪2元論、何が正しく何が悪かが教科書的に適用できた第2次大戦までは、米国の遂行する戦争は圧倒的多数の米国民が「正戦」とみなしていた。だが、価値観の多様化を背景にした冷戦時代の朝鮮戦争以降、時の政治指導者たちが正しい戦争だと主張していても、米国民がそうはみなしていない事例が多くなってくる。ベトナム戦争を「正戦」とみなす米国民はわずか25%にすぎない。それが回復に向かったのは、1991年の湾岸戦争を待たなければならなかった。
米大統領選今年11月の米大統領選本選までに民主党のオバマ候補が生き残るのか、はたまたクリントン候補が不屈の起死回生策で大統領候補指名を勝ち取るのか依然として不確定要素が多い。不撓不屈の精神といえば、共和党の気骨の政治家マケイン候補も忘れてはなるまい。民主党が大統領候補一本化に失敗し、指名争いが長期化すれば長期化するほど、本選でのマケイン勝利の確率は高くなるからだ、
が、これだけは言える、次の米大統領に誰がなるにせよ、われわれは史上最強国家の核のボタンを、彼もしくは彼女1人にゆだねなければならないとう事実である。イラクからの駐留米軍が早期撤退するにせよ、駐留継続が当面続くにせよ、上記の点にはいささかの変化もない。
「正義のために立ち上がる」「1人でも立ち向かう」と声高に叫んだとしても、それに伴う国力がなければ犬の遠吠えにしかならない。が、この自信を支える拠り所が、今の米国にはある。比類なき軍事力がそれだ。
2001年の米同時多発テロ以降、米軍は中央アジアなど7カ国で、13カ所も海外基地を増やした。米軍に依存しない限り、国内の過激派グループに対抗でき得ない現地政権を説得してである。
現在、米国は世界70カ国に基地を確保し、平時でも25万人の米軍を駐留させている。いずれも、「対テロ戦争」を遂行していく上で、必須といえるものだが、ブッシュ大統領はそれを財政的に可能にするため、2004年会計年度の国防予算として、3799億ドル(約45兆5880億円)を議会に要求。これは2003年会計年度より153億ドル増で、連邦予算全体に占める割合は16.6%に達した。
米防衛情報センターの最新統計によると、米国は軍事力の優位性を保つため、1時間当たり約52億円を注ぎ込み、1世帯当たりの年間軍事費負担は45万円に上るとされる。軍事費は世界の軍事支出上位2―11位(ロシア、中国、日本、英国、フランス、ドイツ、サウジ、イタリア、インド、韓国)までの総計を上回り、世界の総軍事費の約3分の1を米国が独占する。
現在、米国の軍事費は米国内総生産(GDP)の3%をわずかに上回る程度。これを4%に引き上げて年間の国防予算を5000億ドル以上にしても、過去半世紀のほとんどの期間よりも、GDPに対する比率は低くなるとされる。すなわち、米国は経済的に見て、長期にわたって軍事費の漸増に耐えられるということであり、結果的に、米国の圧倒的優位は相当長期にわたって揺るがないということである。
米国の権益、要するに米国精神=米国市民宗教が指し示す価値観を維持、拡大するため米国人1世帯が約45万円の軍事費負担を甘受して、不退転の決意で臨んでいると言えなくもない。
そして、この圧倒的な軍事力は、湾岸戦争、アフガン報復空爆、イラク戦争を経る中で、Revolution in Military Affairs、要するに「軍事情報革命」(RMA)を開花させ、その革新的軍事技術を、米国をして独占せしめるに至ったのである。情報とIT(情報技術)ネットワークを活用する効率の良い戦争を指すRMAは、とりわけイラク戦争において、陸海空軍の枠を超えた統合的な部隊運用を可能にした。
イラク戦争では、少なくとも米軍においては、陸海空軍の通信システムが統一され、ある軍事目標を攻撃するのに空軍機が適しているのなら空軍機が投入され、陸軍の攻撃ヘリコプターが適しているのなら、陸軍攻撃ヘリが用いられた。米陸軍の地上部隊を、海兵隊攻撃ヘリが近接支援するという局面もあった。
このような軍事力の運用は、陸海空軍、そして海兵隊の部隊が情報ネットワークで結ばれて情報を共有し、一元的な指揮ができるシステムがあって初めて可能となる。サウジのプリンス・スルタン空軍基地、カタールのウデイド空銀基地に置かれた合同航空作戦センター(CAOC)に中東全域の米英豪合同軍の情報を集中させ、無人偵察機の得た情報をリアルタイムに入手しつつ、適材適所で陸海空、海兵隊の各軍事力を投入した。
米国防総省がこん身の力を入れて造り上げ、運用している衛星航法システム(GPS)は、イラク戦争で特に名を馳せた衛星誘導爆弾の基幹システムである。衛星誘導爆弾は、RMAの華とも言われ、衛星誘導爆弾1トンで破壊できる目標をベトナム戦争時代のテレビ誘導型爆弾で破壊しようとすれば190トン必要であり、第2次大戦時の照準器による誘導爆弾では9000トンが必要だとされる。
いずれにしても、「正義のために立ち上がる」「1人でも立ち向かう」と呼号する米国の自信は、記述のような質、量ともに比類なき米国の軍事力によって裏打ちされている。冷戦終結、ソ連崩壊により、「ソ連の軍事力」という抑止作用がなくなったことから、米国の相対的かつ総体的な軍事力は過去に例を見ないほど高まり、米国は事実上、いつでもどこにでも、自由に軍事介入できる意思、能力を持つ唯一の国家となった。
将兵の人的損失を可能な限り少なくし、かつ最大の軍事効果を上げることを主要目的としたRMAに米国が成功を収めつつあることも、これに一役買っている。
実際のところ、ブッシュ・シニア政権は1989年にパナマに介入し、1991年に湾岸戦争を戦い、92年にはソマリア内戦に介入。クリントン前政権はハイチ、ボスニア、コソボに軍事介入。ブッシュ・ジュニア現政権に至って「対テロ戦争遂行」の観点からアフガン報復空爆を決行してタリバン政権を壊滅させ、イラク戦争でフセイン政権を打倒した。冷戦期と比較して海外に介入する頻度は、高くなっているのである。
米大統領選米国の黒人公民権運動指導者マーチン・ルーサー・キング牧師が1968年に暗殺されて4日でちょうど40年。米国史上初の黒人大統領か、それとも初の女性大統領かの決断を迫られる2008年の大統領選指名候補争いで熾烈な戦いを展開している民主党オバマ、クリントン両候補にとって、この日は、それぞれ特別な思いを込めての熱演の日となった。
キング牧師が凶弾に倒れたテネシー州メンフィスに足を運んだクリントン候補は、同師死を知った自分が大学生の時の衝撃を、「すべてが崩れ去り、もはやひとつに戻すことはできないと思った」と述懐。その上で、同師の業績ゆえに「219年の年月と、43人の白人大統領の末に、女性やアフリカ系米国人が大統領になっても当然と思えるようになった」と言明。当選した場合、同師が目指した貧困撲滅に専門で取り組む閣僚ポストを新設する方針も公言。
他方、初の黒人大統領を目指すオバマは現地入りせず、来月予備選を行うインディアナ州での遊説でキング牧師について言及。「私には夢がある」と述べたキング師の演説の有名な一節を引用した上で「多くの米国人には、(この夢は)まだ手の届かないところにある」と指摘、「任務を完了することがわれわれの務めだ」と社会保障や教育改革に取り組む姿勢を強調。
共和党のマケイン候補もこの日、メンフィス入りして演説、1983年にキング牧師の命日を全米で祝日とする法案に自分が反対したことを「間違いだった」と謝罪、「キング牧師の存在は(40年を経て)さらに大きくなった」と故人をたたえた。
三者三様の対応だが、土壇場に追い込まれているのはクリントン候補だろう。クリントン候補はこの1日、ペンシルベニア州フィラデルフィアでの演説で、同地を舞台にしたハリウッド映画「ロッキー」の中でチャンピオンに敗れた主人公のボクサーに自らを重ね合わせ、「負け戦」覚悟で最後まで勝負を続ける決意を強調した。
アカデミー賞を受賞した1976年の同作品では、主人公のロッキー・バルボアが黒人の世界チャンピオンに対戦を挑み、最終ラウンドまで激闘を演じながらも判定負けとなる。黒人のオバマ候補との戦いを続けるクリントン候補は「私とロッキーは共通するところがある」とした上で、「ロッキーが階段を半分上がって、もう十分なんて言うかしら。わたしは決してあきらめない」と語った。
>保守系の米紙ワシントン・タイムズは2007年12月18日、最も大統領にしたくない候補を尋ねた世論調査結果を報道。クリントン候補が堂々のトップに輝いた。回答者の約40%がクリントン候補を選んでおり、当時大統領候補指名争いに出馬していたジュリアーニ前ニューヨーク市長(共和)に2倍以上の差を付けて「圧勝」。
この世論調査は、同紙とラスムセン社が共同で実施したもので「クリントン議員は有権者にあまねく知られ、多くの人から愛され、嫌われている」と結論付けた。この世論調査によれば、共和党支持者の64%、第3党・独立系支持者の42%、民主党支持者の17%が、クリントン候補のホワイトハウス入りに「ノー」を唱えた。
今年に入ってからの世論調査も大同小異。 ギャラップ社が3月中旬に実施した最新の世論調査では、クリントン候補の好感度は53%と上がったものの、オバマ候補の62%、共和党マケイン候補の67%よりも劣った。同社でクリントン候補が好感度でオバマ、マケイン両候補に差を付けられている理由として、「8年間のファーストレディー時代も含め、長い間世間の関心にさらされてきたことが要因として挙げられる」と指摘している。
ヒラリー氏はクリントン前政権時代、大統領執務室のあるウエストウイングにも執務室を構え、医療保険改革に取り組むなど積極的に政策に関与したが、強い批判にもさらされた。なかでもアーカンソー州時代に土地開発・不正融資に関与したとのホワイトウォーター疑惑では共和党から厳しい追及にあった。
こうしたことから、大統領に当選したとしても、国を団結させるよりも分裂させるとみている人が多いようだ。ヒラリー氏が「より国を団結させる」と答えた人は40%だったのに対し、オバマ氏は66%、マケイン氏は59%だった。
あの美貌で非の打ち所のない経歴、卓越した才覚。国をまとめ上げるよりも分裂させるのではないかという危惧を抱くのは、民主党幹部内でも多い。
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