この11月4日に実施される米大統領選の登場人物が公式に決定された。事実上の人類史上最大・最強国家の指導者に名乗りを上げ、厳しい指名獲得競争を戦い抜いた民主党のオバマ上院議員、共和党のマケイン上院議委員の2人がそれである。オバマ議員は副大統領候補にベテラン同党政治家のバイデン上院議員(上院外交委員長)を選定。マケイン議員は、副大統領候補に女性のペイリン・アラスカ州知事を据えて起死回生の大ばくち。
44歳になる美貌の女性州知事の起用は、目を見張るほどだ。共和党大会最終日の4日、マケイン議員の指名受諾演説をテレビの3大ネットなどで視聴した人は全米で3890万人に達し、民主党候補のオバマ上院議員の3840万人の受諾演説の視聴者数を上回った。党大会の演説としては過去最高の視聴者数。米視聴率調査会社ニールセンの調査結果。
ニールセンによると、8月28日に行われたオバマ議員の指名受諾演説の視聴者数は、北京五輪開会式の視聴者数3420万人を上回り、4年前の民主党候補、ケリー上院議員の指名受諾演説の時の6割増。が、この9月3日に行われた共和党のペイリン知事の副大統領候補受諾演説の視聴者数は3720万人とオバマ氏に迫る勢いで、民主党副大統領候補のバイデン上院議員の2700万人に圧勝。
中央政界では無名ながら、共和党初の女性副大統領候補となったペイリン知事に対する関心の高さはものすごく、インターネットでも最近の1週間でペイリン氏に関する検索が激増。米ネット調査会社ヒットワイズによると、ペイリン氏の検索数はオバマ氏の4倍、マケイン氏の8倍、バイデン氏の10倍に上っているという。恐るべき「ペイリン効果」と言う以外ない。
肝心の指名受諾演説だが、オバマ議員は8月28日、同党全国大会の締めくくりとして指名受諾演説の中で、国民ひとりひとりが夢を追求しつつ、互いを尊重するという「米国の約束」をテーマに、「後戻りはできない。未来に向かって行進しよう」と、変革を訴えた。 オバマ氏は、会場のフットボール競技場を埋めた数万人の支持者らを前に演説。ブッシュ共和党政権の経済、安全保障政策を「失政」と批判し、「8年間でもう十分。今こそ、われわれが米国を変える時だ」と呼び掛け。
他方、マケイン議員は、国家への奉仕を強調。「私たちの次期副大統領候補(ペイリン知事)を紹介できて大変光栄だ」と「ペイリン効果」への期待を吐露、「自分の利益を国に優先させるワシントンの連中に先に警告しておく。変化は来ている」と語り、国民に飽きられたブッシュ政治の抜本改革を訴え。
その上でマケイン議員は、イラクへの米軍増派など自身の政治信条と国の利益を最優先させて、超党派で問題解決にあたった経験を強調、「それが、私が大統領として統治するやり方だ。私にはその実績があるが、オバマ氏にはない」と批判、「国家第一」の姿勢で大統領職を務めることを約束した。マケイン節は意気軒昂といったところ。
オバマ、マケイン両氏とも全国を遊説し、3回のテレビ討論を経て11月4日の本選挙に臨む。
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